シュタイナー教育とお片づけを組み合わせたオリジナルメソッド[片シュタ(カタシュタ):運動感覚]についてお話ししました。
復習しやすいように、流れに沿ってまとめていきますね!

動画で座学の復習をどうぞ!
今回のテーマは「運動感覚」


「運動感覚」と聞くと、どんなことを思い浮かべますか?
足が速いこと。
スポーツが得意なこと。
運動神経が良いこと。
そんなイメージを持つ方も、多いかもしれません。
でも、シュタイナー教育でいう運動感覚は、少し意味が違います。
お片づけや、暮らしとのつながりも交えながら、学んでいきましょう。


0〜7歳は「身体」を育てる時期


シュタイナー教育では、人間の成長を7年ごとの流れで考えます。
- 0〜7歳は「身体(意志)」
- 7〜14歳は「心(感情)」
- 14〜21歳は「頭(思考)」
それぞれ育む時期があります。
シュタイナー教育が目指すのは「自由な人」です。
ここでいう自由とは、好き勝手に(ルールを無視して)生きることではありません。
自分で考え、自分で選び、自分で決められる人。
つまり「自分軸のある人」です。
その土台は、実は幼少期の身体づくりから始まっています。
だからこそ、運動感覚は体づくりの0〜7歳に育てる、とても大切な感覚なのです。
シュタイナー教育では人間に12の感覚がある


私たちは普段、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という「五感」をよく耳にしますね。
目で見る。
耳で聞く。
鼻で匂いを感じる。
舌で味わう。
手でモノを持つ、感じる。
感覚器官があるので、五感は分かりやすいですね!
けれどシュタイナー教育では、人間には五感を含めた「12の感覚」があると考えます。
そして感覚は
- 下位感覚
- 中位感覚
- 上位感覚
という、4感覚3層構造になっています。


特に0〜7歳は、自分の身体を知覚するための「下位感覚」を育てる大切な時期です。
触覚
生命感覚
運動感覚
平衡感覚
この4つの土台が、後に人とのコミュニケーション能力や、自分で考え行動する力へとつながっていくと言われています。
「幸せ」と感じるためには、他者と親しくコミュニケーションができることは、とても重要なことですよね。


運動感覚とは「自分の身体が動いていることを知る感覚」


運動感覚は、よく聞く「運動神経」とは違います。
「運動神経が良い、悪い」という話ではありません。
シュタイナー教育でいう運動感覚とは、「自分の身体が動いているか、止まっているかを知覚する感覚」です。
だいたい4〜6歳で育つ感覚です。
「私が、私の意志で身体を動かしている」という感覚で、自分の意志と身体が、つながっている状態をさします。
運動感覚のキーワードは「意図のある動き」


例えばコップに水を注ぐとき、ただ手が勝手に動いているわけではありません。
「水を入れたい」という意志があり、コップを持ち、水差しを傾け、こぼれないように力を調整します。
そんな一連の動きの中で、意志と身体は結びついています。
運動感覚とは、自分で身体をコントロールできるようになる感覚なのです。
赤ちゃんの頃は、反射的な動きが中心ですね。
音に驚く。
光に反応する。
でも成長するにつれて、少しずつ変化していきます。
- 「あそこまで行きたい」
- 「ジャンプしてみたい」
- 「自分でやりたい」
そんな気持ちが芽生え始めます。
つまり、意図のある動きです。
子どもは目的を持って行動し始めます。
丸太を渡ってみる。
縁石を歩いてみる。
高い場所に登ってみる。
水を注いでみる。
そのひとつひとつが、運動感覚を育てる大切な経験になります。
スポーツ教室はまだ早い?


運動感覚を育てたいなら、スポーツ教室に通わせた方がいいのでしょうか?
「運動」と聞くと、自然に習うもの・鍛錬するものを想像しますね。
ですが実は、シュタイナー教育では少し慎重に考えます。
スポーツには、
- ルール
- 勝敗
- 評価
- 優劣
があります。
もちろんスポーツそのものが、悪いわけではありません。
ただ、この時期はまず身体そのものを育てたい時期です。
おすすめされるのは、
- スキップ
- 散歩
- 体操
- リトミック
- 自由な外遊び
など。
上手か下手かではなく、子どもの「やってみたい」という気持ちと身体がつながること。
それが何より大切な時期で、感覚を育てるのだと思います。
お家でできる実践① リズムと言葉


運動感覚を育てる実践のひとつが、「リズムと言葉」です。
言葉と身体は深くつながっています。
例えば、
- 詩の暗唱
- 朗読
- 手遊び歌
- わらべうた
- リズムのある言葉遊び
など。
美しいリズムは、自然と身体を動かしたくなります。
また、話すことや歌うことも、身体の運動です。
舌も筋肉ですから、
「こう話したい」
「こう歌いたい」
という意志と身体が結びついています。
言葉遊びも、運動感覚を育てる大切な時間なのですね。
お家でできる実践② 暮らしの家事


もうひとつ大切なのが、リズムのある暮らしです。
毎日の生活を、思い出してみてください。
「〇曜日はこれをする」
「自分の役割がある!」
という習慣を持っていると、子どもたちの生き生きとした表情が、思い浮かぶ瞬間がありますね。
例えば、
- 窓ふき
- 床ふき
- 水やり
- 家庭菜園
- 洗濯物たたみ
など、思いつきますね。
家事には必ず「目的」があります。
そして、ただ身体を動かすのではなく、
「窓をきれいにしたい」
「お花に水をあげたい」
という意志があります。
だからこそ、運動感覚を育てる良い機会になるのです。
ママの笑顔がいちばん大切


子どもは0〜7歳の間、「模倣」によって育ちます。
大人のやり方よりも、大人の在り方を見ています。
もしママが、
はぁ……片づけなきゃ
とため息をついていたら、子どもは片づけを「つらいもの」と感じるかもしれません。
反対に、鼻歌を歌いながら洗濯物をたたんでいたら、それは楽しい模倣の時間になります。
だからこそ完璧な実践ではなく、ママが安定して暮らせることが、大切です。


散らかりすぎた空間は、ママを疲れさせます。
いつも使うものが、いつもの場所にある。
何がどこにあるか分かる。
そんな環境は、大人にも子どもにも安心感を与えてくれます。
子どもの「やってみたい」を見守ろう


運動感覚は、特別な教材や習い事で育つものではありません。
「自分でやりたい」という気持ち。
そして、
「やってみようか」
と見守ってくれる大人の存在。
その積み重ねの中で育っていきます。
最近、お子さんはどんな遊びに夢中になっていますか?
どんなことを「自分でやりたい」と、言っていますか?
まずはひとつ、やって見せてあげましょう。
窓を一緒に拭いてみる。
お花に水をあげてもらう。
洗濯物をたたんでもらう。
そんな小さな経験から始めてみませんか。
子どもの育ちは、植物の新芽が伸びていくようなもの。
焦らず、比べず、その子らしい育ちを見守っていけたら素敵ですね。
完璧じゃなくて大丈夫。
片シュタを通して、子どもと一緒に暮らしそのものを育てていきましょう。




